セキセイインコの種類(詳細編6)・ルチノー

インコ・小鳥
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セキセイインコの種類:ルチノーについて

セキセイインコの種類について深堀するシリーズ、第6回目はルチノーです。

セキセイインコはたくさんの小鳥・インコファンの方々から愛されている鳥です。

セキセイインコの種類については既に別の記事でご紹介済みなのですが、その種類一つ一つについて、もう少し細かく調べてまとめたいと思います。

上の記事でご紹介しているように、セキセイインコには非常に多くの種類がいます。代表的なものは以下の通りです。

  • ノーマル(Normal)
  • オパーリン(Opaline)
  • パイド(Pied)
  • ハルクイン(Harlequin)
  • ルチノー(Lutino)
  • アルビノ(Albino)
  • レインボー(Rainbow)
  • スパングル(Spangle)
  • ウイング(Wing)
  • ファロー(fallow)
  • 羽衣セキセイ
  • 梵天セキセイ
  • ジャンボセキセイ

今回はルチノー種についてです。

ルチノーは英語では「Lutino」と書きます。語源はラテン語で「黄色」「黄金色」「光り輝く」という意味の「Luteus」と、同じくラテン語の「-inus」(~の)という接尾辞から来ているようです。「-inus」は名詞の語幹に付いて形容詞を作るとのことで、「Lutino」は「黄色の」という意味になります。

また「Ino」というのは「ルチノー」の要因となる遺伝子の名前です。「Luteus」と「Ino」を組み合わせてもルチノーになります。
 Lutino = Luteus + Ino

ということで、ルチノーは体色が黄色のセキセイインコです。

セキセイインコのルチノーはあまり珍しい種類ではないため、ペットショップでみかけることもあるでしょう。

ルチノーセキセイの特徴(魅力)

セキセイインコのルチノー種の特徴・魅力は以下の通りです。

  • 輝くような黄色い体色
  • 赤目
  • 直射日光に注意

輝くような黄色い体色

ルチノー種の特徴はなんといっても輝くように美しい黄色い体色です。体は純粋な黄色の羽で、尾羽と風切り羽は白または淡い黄色です。頬に白い班があります。

ルチノー種を発現させるイノ(Ino)という遺伝子はメラニン色素を欠如させます。

そのため、ノーマル種では緑色で黒い模様があるセキセイインコからメラニン色素を除外すると黄色い体となり、元の黒い部分は白くなります。足の色も薄いピンク色になります。


赤目

ルチノー種のもう一つの大きな特徴は目もメラニン色素が欠如して赤目であることです。

赤目といってももちろん完全な赤ではなく、個体差はあるものの葡萄色・濃い赤ワインのような色です。

この赤い目はルチノー種を見分けるうえでとても大きな特徴です。

実は全身が黄色のセキセイインコは非常にレアではありますが、ルチノー以外にも2種類存在します。

1つはスパングルのダブルファクター、もうひとつはダークアイドクリアです。この2種はとても珍しいためなかなか存在しないのですが、目の色が黒いためルチノーとは見分けることができます。

なお、ルチノー種は通常はアイリスリングと呼ばれる白目部分があります。ダークアイドクリアはハルクインの一種ですのでアイリスリングがありません。


直射日光に注意

ルチノー種はメラニン色素が欠乏しているため、紫外線から身を守ることが難しいという特徴があります。特に目が直射日光には弱いため、注意が必要です。

実はルチノー種と同様にメラニン色素が欠乏しているセキセイインコの種類としては他にアルビノ、クレミノ(クリームイノ)がありますが、いずれの種類も同様に紫外線に弱いです。

アルビノという種類がセキセイインコだけではなく、様々な動物の突然変異として存在することはご存じの方も多いと思います。もちろん人間でも存在します。

アルビノやルチノーというメラニン色素が欠乏している種類は、共通して紫外線・直射日光に弱いので注意しましょう。

セキセイインコのルチノー種のカラー

ではルチノーのカラーに関してです。

ルチノーは黄色です。

↑うまい棒に興奮するとてもきれいな黄色のルチノーセキセイ

これまでご紹介したノーマル、オパーリン、ドミナント・パイド、ハルクイン、クリアフライトでは、グリーン系(緑色系)とブルー系(青色系)のカラーをご紹介していました。

しかしながら、ルチノーは黄色のみです。

というのも、ルチノーはイノ遺伝子を持つグリーン系の種類なのです。そしてイノ遺伝子をもつブルー系の種類がアルビノという全身が白色の種類になります。

このルチノーとアルビノ、そしてクリームイノは全てイノ遺伝子を持つのでイノ系と呼ばれます。

そして、イノ遺伝子はオパーリンやダーク系の全ての因子をマスク(打ち消す)してしまいますので、グリーン系でイノ遺伝子が発現したルチノー種が、もし潜在的に他のカラー遺伝子を持っていても基本的に他のカラーは発現しません。

ルチノー・レースウィング

イノ遺伝子は他のカラー遺伝子の特徴を基本的に打ち消してしまいます。

しかし、シナモンカラーのシナモン遺伝子のみはイノ遺伝子からは完全にマスクされずに、淡い茶色または黄褐色の斑点、尾と翼の模様を持つ、レースウィング(Lacewing)といわれる種類になるようです。

↑こちらがルチノーのレースウィング。とても珍しい種類です。

セキセイインコ:ルチノーの雛(子供)はルチノー?

セキセイインコのペアリングで産卵した場合、親がルチノーのとき雛の種類はどうなるのでしょうか。

どちらか一方、または両方がルチノーのセキセイインコのペアが産卵した場合、生まれてくる雛はどれくらいの確率でルチノーになるのかを調べてみます。

まず、ルチノーという種類は前述したように、イノという遺伝子によって発現します。正確にはイノというmutation(変異)ですが、ここではイノ遺伝子と表しておきます。

イノ遺伝子は性染色体上にある伴性潜性遺伝(伴性劣性遺伝)のためオスとメスで発現に違いがあります。これはオパーリンと同じです。

性染色体は人間では「XY」が男性で「XX」が女性ですが、セキセイインコは鳥類ですので人間と違い「ZZ」がオスで「ZW」がメスになります。このうち、イノの遺伝子は「Z」性染色体上にあります。

セキセイインコの性別と性染色体、イノ遺伝子の効力が発現してルチノーになるかどうかの組み合わせは以下の図のようになります。小文字の「z」がイノ遺伝子を持っている性染色体を表します。メスの場合は1つでルチノーが発現しますが、オスの場合は2つ持っていないとルチノーになりません。

セキセイインコの性別と性染色体とルチノーになるかどうかの組み合わせパターン図

「(SP)」はスピリットのことで、イノ遺伝子を隠し持っているケースです。隠し持っていても発現していないので、見た目だけでは隠し持っていることはわかりません。

なお、この遺伝法則は別記事でまとめているオパーリンと全く同じです。

両親がルチノーの場合

両親がルチノーの場合は、子供(雛)はどのよう確率でルチノーが生まれるのでしょうか。

先に答えを書きますと以下のようになります。

両親がルチノーの場合、雛がルチノーの確率:100%

両親ともにルチノーならば、その子供は必ずルチノーです。

両親ともルチノーの場合の遺伝の組み合わせ図

父親だけがルチノーの場合

それでは父親はルチノー、母親がルチノーではない場合はどうでしょうか。

父親だけがルチノーの場合、
雛がルチノーの確率は50%で、かつ
男の子(♂)は全て(100%)ルチノーではない
女の子(♀)は全て(100%)ルチノー

ルチノーは伴性遺伝である性染色体潜性遺伝(性染色体劣性遺伝)です。

父親だけがルチノーの場合は男の子は全てルチノーではなく、女の子は全てルチノーになります。

父親だけルチノーの場合の遺伝の組み合わせ図

セキセイインコは雛のうちは性別を見分けにくいのですが、この遺伝の法則をあてはめれば雛の毛色で性別が判明できます。父親だけがルチノーのペアから生まれた雛がルチノーであれば、それは100%女の子ということです。

母親だけがルチノーの場合

逆に母親だけがルチノーの場合はどうでしょうか。

母親だけがルチノーの場合、
雛がルチノーの確率は25%で、かつ
男の子(♂)は25%がルチノー
女の子(♀)は25%がルチノー

前述した通り、父親だけがルチノーの場合はルチノーの子供は女の子でしか生まれませんが、母親だけがルチノーの場合は、男の子と女の子のルチノーは同確立で生まれます。

母親だけオパーリンの場合の遺伝の組み合わせ図

ただしこの確率は、父親がルチノーの遺伝子を隠しもっている確率を50%とした前提での計算です。実際のその確率は不明です。
父親がルチノーの遺伝子を隠し持っていない場合は、男の子も女の子も必ずルチノーではない子になります。

両親ともルチノーではない場合

両親ともルチノーではない場合は、子供がルチノーになることはあるのでしょうか。

両親ともルチノーではない場合、
雛がルチノーの確率は:12.5%
男の子(♂)は必ずルチノーではない
女の子(♀)は25%がルチノー

両親ともルチノーではない場合の遺伝の組み合わせ図

ただしこの確率も、父親がルチノーの遺伝子を隠しもっている確率を50%とした前提での計算です。実際のその確率は不明です。
父親がルチノーの遺伝子を隠し持っていない場合は、子供は必ずルチノーではない子になります。

実際はこのような確率にはならないと思いますが、最もシンプルに考えるとこのような計算になります。

セキセイインコのルチノーはメスが多い理由

これまでの説明の中で示した図を見ていただけると、男の子が生まれるケースは全部で12ありますが、そのうちルチノーになるケースは3つだけです。

一方で女の子が生まれるケースは全部で男の子のケースと同じく12ですが、そのうちルチノーが発現するケースは6つあります。

したがって、遺伝的にルチノーが発現するのはメスのほうがオスの2倍多くなります。


ルチノー種の人気セキセイインコ

それでは、ルチノー種の人気動画をいくつかご紹介します。

↑ルチノーの♂のピーちゃん。ウンコの話が大好きみたいですが、いろんな言葉をしゃべりまくります。

↑パソコンの上で寝るルチノーのワンちゃん。セキセイがこんな場所でこんな姿で寝るのはめずらしいですね。他にもかわいい動画がたくさんありますが、なぜかブログ埋め込みができず;

↑ルチノーのチーちゃん。コップにとまって水を飲む姿がかわいらしいですね。

↑そして最高というか、最強、いや最凶の言葉をしゃべるルチノーの星、ピーコちゃん!
飼い主様はYoutubeチャンネルは開設していないようで、Xアカウントはこちら↓のようです。

最後に

今回はセキセイインコの種類のうち、ルチノーをご紹介しました。

ルチノーの特徴は鮮やかな黄色の体と可愛らしい赤いお目目ですね。その美しい姿で愛嬌にあふれるルチノーセキセイの行動は、眺めているととても明るい気分になれる気がしますね。

そして、ルチノーは伴性の潜性遺伝(劣性遺伝)で、オスよりもメスのほうがルチノーになる可能性が高いということも特徴の1つです。これはオパーリンも全く同じです。

ルチノーは発現すると他の遺伝子の多くを打ち消してしまうのですが、逆に言うとルチノーの親からルチノー以外の子供が生まれる場合にはどのような子供になるのか推測しにくいということになります。

ご紹介している動画は、基本的になるべく種類の特徴がわかりやすい成鳥のもので、再生時間が短めなものを選択しています。

予告なく差し変わる可能性もありますのでご了承ください。
もし動画が削除されていたり視聴不能になっている場合は、ご連絡頂けると助かります。

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