ウロコインコの種類・特徴・おすすめポイント!(動画も紹介)パート1

インコ・小鳥
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ウロコインコとは

ウロコインコ類は近年人気が高いコンパニオンバードですが、非常に種類が多く区別も難しいです。

ペットとして出回っている種類も多様ですが、ひとまとめにウロコインコと呼ばれているのはオウム目インコ科ウロコメキシコインコ属に分類されている鳥たちです。

ウロコインコは他の中南米産の中型インコ達を含めてコニュアとも呼ばれ、中型インコの中では比較的尾羽が長く、羽の模様がウロコ模様のような特徴的な模様をしています。

一部の種類がペットとして人気があり、世界中でコンパニオンバードとして飼育されています。

今回はウロコインコについてその代表的な種類を動画と共にご紹介いたします。

分類:オウム目インコ科ウロコメキシコインコ属
学名(属):Pyrrhura
体長:約22~30cm
寿命:10~15年
分布:南アメリカ~中央アメリカ

ウロコインコの特徴(魅力)

ウロコインコの特徴、魅力は大きく分けると以下の3点です。

  • 多彩なカラーバリエーションとすっきりしたフォルム
  • とても人懐っこい
  • 陽気で仲間とも仲良し

多彩なカラーバリエーションとすっきりしたフォルム

ウロコインコは中型インコに属しますが、体長は約26cm、尾羽が長くてスッキリした体型をしています。

ずんぐりしたボタンインコ、コザクラインコ、サザナミインコとは違って、スマートでシャープなカッコいい体型をしています。

そして、カラーバリエーションが非常に豊富です。

これはまず、ウロコインコとひとくくりに言っても、生物分類学上のウロコメキシコインコ属に分類される中でも複数の種類がペットとして飼育されているからです。

そしてその中でも最も多く出回っているのが、ホオミドリウロコインコという種類でして、この種にはコザクラインコやサザナミインコのように多くの色変わりが作出されて出回っています。

よって、種類も色変わりも数が多いため、カラーバリエーションが豊富になっています。

ウロコインコの羊毛フェルト作品
ウロコインコの羊毛フェルト作品

とても人懐っこい

ウロコインコの大きな特徴はとても人懐っこくて、スキンシップも好きという点です。

感情表現も豊かで、飼い主に甘えてきたり、一緒に遊んであげると喜んだり興奮したりするようです。喜怒哀楽がわかりやすいインコと言えます。

またスキンシップも得意でカキカキしてあげるのを好んだり、ニギコロ(手のひらの上でひっくり返って遊んだり寝たりする)もOKなコが多いようです。(※もちろん個体差があり、全てのウロコインコがカキカキやニギコロを出来るわけではありません。)

なお、おしゃべりは少しだけできますが、あまり得意ではないようです。


陽気で仲間とも仲良し

ウロコインコはとても元気で楽しいインコです。

いつも陽気で、いろんなオモチャで片足やクチバシを上手に使って遊びます。オモチャだけでなく、部屋の中のいろんなものを勝手にオモチャにして齧って遊んだりするので、そこは要注意です。

ときには体を上下や左右に揺らす謎のダンスをしたりして飼い主を楽しませてくれます。

また、仲間意識が高い種類で、多数飼いをしても仲良くみんなで遊ぶタイプらしく、違う種類のインコとの間でもあまりケンカをしたりすることはないようです。

ウロコインコの種類

それではここからは、ウロコインコの種類をご紹介します。まずは生物分類上の種類です。色変わりについては長くなりますので別の記事にしたいと思います。

生物学上の種類

ウロコインコ属には多くの種類があります。調べた結果を一覧化しますが、分類が不明確な種類もあるようですし、またここにあげているものの他にも種類があるかもしれません。

ウロコインコ属はそのほとんどが、中南米から南アメリカに生息しています。

名称英名学名リンク
アオマエカケインコBlue-throated ConureP. cruentataeBird
アカオウロコインコPainted ConureP. pictaeBird
アカハラウロコインコCrimson-bellied conureP. perlataeBird
アカミミウロコインコRed-eared parakeetP. hoematotiseBird
イワウロコインコBlack-capped ConureP. rupicolaeBird
ウロコメキシコインコRed-bellied ConureP. frontaliseBird
エルオロウロコインコEl Oro parakeetP. orcesieBird
オグロウロコインコMaroon-tailed parakeetP. melanuraeBird
キシタバウロコインコFiery-shouldered conureP. egregiaeBird
キンソデウロコインコBrown-breasted parakeetP. callipteraeBird
サンタレンウロコインコSantarem ConureP. amazonumeBird
シンジュウロコインコPearly ConureP. lepidaeBird
ズアカウロコインコRose-crowned conureP. rhodocephalaeBird
ハイムネウロコインコGrey-breasted parakeetP. griseipectuseBird
プフリマーウロコインコPfrimer’s conureP. pfrimerieBird
ペルーウロコインコRose-fronted conureP. roseifronseBird
ホオジロウロコインコWhite-eared ConureP. leucotiseBird
ホオベニインコHoffman’s ConureP. hoffmannieBird
ホオミドリウロコインコGreen-cheeked ConureP. molinaeeBird
ボナパルトウロコインコDeville’s conureP. lucianiieBird
ボリビアウロコインコBlaze-winged ParakeetP. devilleieBird
ミドリアカオウロコインコSanta Marta parakeetP. viridicataeBird
ムナジロウロコインコWhite-necked ParakeetP. albipectuseBird
※五十音順。学名はウロコインコ属を示す「Pyrrhura」を「P.」と記載
※表中の太字の種が日本でもペットとして飼育されています。

はい、多すぎますね(汗。ここにあげた分だけも、23種もあります。

このうち、ペットとして飼育されているものはホオミドリウロコインコ以外では10種類以下でしょうか。

以降はそれらの状況も踏まえて、順にご紹介します。

アオマエカケインコ

名称:アオマエカケインコ
英名:Ochre-marked parakeet ,
    Blue-throated parakeet
学名:Pyrrhura cruentata
分布:ブラジル東部

緑色の体で、おなかや目の下などに赤い模様があり、さらに首まわりが青いことからこの名前がついているようです。

とてもきれいなインコですが、ペットとしては出回っていません。

国際自然保護連合(IUCN)が作成したレッドリストでは保全状況が絶滅危惧のVU(Vulnerable:危急)に分類されています。

↑こちらの動画がアオマエカケインコ。とてもきれいですね。


アカオウロコインコ

名前:アカオウロコインコ
英名:Painted parakeet ,
    Painted conure
学名:Pyrrhura picta
分布:ベネズエラ南東部、ブラジル北東部
亜種:P. p. caeruleiceps , P. p. subandina ,
    P. p. eisenmanni

とても紛らわしいのですが、一般的にペットとして出回っているホオミドリウロコインコが、日本ではホオミドリアカオウロコインコという名称で広まっているため同種かと思ってしまいますが、ホオミドリウロコインコとは別種です。

緑色の体に、おなかと尾が茶色っぽい濃い赤、頭頂部は青色が入っています。

ペットとしては日本ではどうやらアオビタイアカオウロコインコという名称で稀に流通しているようですが、見つけるのはかなり難しいようです。

保全状況はLC(Least Concern:低懸念)ですので今のところは大丈夫なようです。

↑こちらの動画がアカオウロコインコ。野生の仲良しペアが映っています。

↑こちらがペットとして繁殖され日本に輸入されたアカオウロコインコ。シンガポール産まれだそうです。海外ではPainted conure として流通しているようです。


アカハラウロコインコ

名前:アカハラウロコインコ
英名:Crimson-bellied conure
学名:Pyrrhura perlata
分布:ブラジル中西部、ボリビア北東部

緑色の体に頬や翼の一部が青、そして特徴的なのが真っ赤なお腹のインコです。

以前はシンジュウロコインコの亜種と考えられていたようです。

このアカハラウロコインコはペットとして飼育・繁殖されており、日本国内でも稀に入手可能なようです。ただし現在はかなりめずらしいようですので、なかなかみつからないかもしれません。お値段は10万円前後でウロコインコ類ではやはり高価なようです。

保全状況としては絶滅危惧のVU(Vulnerable:危急)に分類されていますので生息数の減少が心配な希少種です。

↑こちらは抹茶ポピンさんが飼育なさっているアカハラインコちゃん。
このべた馴れっぷりをご覧ください。


アカミミウロコインコ

名前:アカミミウロコインコ
英名:Blood-eared parakeet ,
    Red-eared parakeet
学名:Pyrrhura hoematotis
分布:ベネズエラ北部

体のほとんどが緑色で長くて赤い尾、翼の一部が青、そして耳の横に赤い班があるきれいなインコです。

ペットとしては全く飼育されておらず、Youtube上でも野生姿の動画すら見あたりません。

保全状況はLC(Least Concern:低懸念)ですので大丈夫なようですが、経済危機の続いているベネズエラの限られた地域にしか生息していないため、非常にめずらしいインコといえそうです。

eBirdより引用

イワウロコインコ

名前:イワウロコインコ
英名:Black-capped Parakeet ,
    Rock Parakeet
学名:Pyrrhura rupicola
分布:ペルー、ボリビア~ブラジル
亜種:P. r. sandiae

緑色の体に頭部は黒い帽子状、首回りが特徴的なウロコ模様をしています。

ペルーのアンデス東部、ボリビアからブラジルのアマゾン盆地南西部に生息しています。

イワウロコインコはペットとして飼育・繁殖されており、日本国内でも数は少ないものの入手可能です。お値段は8万円程度のようです。

イワウロコインコは声が低くて比較的静かだとかいう情報もあります。(正確には不明)

保全状況はLC(Least Concern:低懸念)です。

↑こちらがこんぱまるさんご紹介のイワウロコインコ。


ウロコメキシコインコ

名前:ウロコメキシコインコ
英名:Maroon-bellied parakeet  ,
    Maroon-bellied conure ,
    Reddish-bellied conure ,
    Brown-eared conure
学名:Pyrrhura frontalis
分布:ブラジル南東部、
   亜種はパラグアイ、ウルグアイ、アルゼンチン
亜種:P. f. chiripepe

次はウロコメキシコインコです。

ここでまた紛らわしいので補足ですが、一般的にウロコインコ類はオウム目インコ科ウロコメキシコインコ属のインコのことです。よって、ウロコインコ=ウロコメキシコインコ属 なのです。

なにが紛らわしいかというと、ウロコメキシコインコ属のなかに種別としてウロコメキシコインコや、ホオミドリウロコインコ、イワウロコインコなど、上の一覧表であげた種別が含まれています。

ホオミドリウロコインコはウロコメキシコインコ属ですが、種別としてのウロコメキシコインコではありません。

  • オウム目インコ科ウロコメキシコインコ属ウロコメキシコインコ
  • オウム目インコ科ウロコメキシコインコ属ホオミドリウロコインコ

というように、別種の鳥なのです。ややこしいですね。ペットショップの店員さんも理解していない方がいらっしゃると思います。

前置きが長くなりましたが、ウロコメキシコインコは体が全体的に緑色で、お腹と尾の裏が栗色、首回りは黄緑っぽいウロコ模様になっています。

ウロコメキシコインコはペットとしても飼育・繁殖されています。こちらは日本でも比較的入手しやすく、お値段は5万円程度のようです。

ブラジルでは公園などにもみられ、保全状況はLC(Least Concern:低懸念)です。ちなみに野生種はメキシコには生息しません!

↑こちらが野生のウロコメキシコインコ。きれいですね。

↑こちらは飼育されているウロコメキシコインコ。そわそわしている姿がかわいらしい。


エルオロウロコインコ

名前:エルオロウロコインコ
英名:El Oro parakeet
学名:Pyrrhura orcesi
分布:エクアドル(アンデス西部)

全体的に緑の体で、額と肩の部分が赤、風切り羽は青っぽいインコです。

エクアドルの一部にしか生息していない希少種で、ペットとしては飼育されていません。

保全状況はEN(Endangered:絶滅危惧)に該当し、エクアドルのブエナベンチュラ生態保護区で保護活動が行われています。

↑こちらが野生のエルオロウロコインコ。保護活動で増えてくれるといいのですが。


オグロウロコインコ

名前:オグロウロコインコ
英名:Maroon-tailed parakeet
学名:Pyrrhura melanura
分布:エクアドル、コロンビア、ペルー

全体的に緑色の体に、栗色の尾、首回りは白いウロコ模様、翼の一部が赤い色をしたインコです。

エクアドルからコロンビア南部、ペルー北部、ブラジルやベネズエラの一部まで生息し、保全状況はLC(Least Concern:低懸念)ですが、なぜかペットとしては飼育されていないようです。

↑こちらが野生のオグロウロコインコです。群れで仲良くじゃれ合っていますね。

次回へ続く

途中ではありますが、あまりにも多くて記事が長くなりますので、ここで一旦区切って続きは次回の記事にしたいと思います。

それにしてもほんとにウロコメキシコインコ属はいろんな種類がいておもしろいですね。

今回ご紹介した中では日本でも個人が飼育できそうなものは以下の種類です。

  • アカオウロコインコ(アオビタイアカオウロコインコ)
  • アカハラウロコインコ
  • イワウロコインコ
  • ウロコメキシコインコ

いずれもめずらしい種類ですので、もしも見かけた際にはじっくりと観察してみるのもいいと思います。

それでは次回の記事(↓)につづきます。


前回ご紹介したモモイロインコはこちら↓

ご紹介している動画は、基本的になるべく種類の特徴がわかりやすい成鳥のもので、再生時間が短めなものを選択しています。

予告なく差し変わる可能性もありますのでご了承ください。
もし動画が削除されていたり視聴不能になっている場合は、ご連絡頂けると助かります。

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