ボタンインコとは
ボタンインコもペットのインコの中ではかなりポピュラーです。
知名度から言ってもセキセイインコ、オカメインコ、コザクラインコに次いで有名だと思います。
ボタンインコは英語ではコザクラインコと同様にラブバード(LoveBird)と呼ばれます。
体形や特徴もコザクラインコにいろいろと似ているボタンインコですが、コザクラインコとは別の種類ですので、やはり異なる点もあるようです。
そんなボタンインコについてご紹介いたします。
名前:ボタンインコ
和名:牡丹鸚哥
英名:Lilian’s Lovebird
分類:オウム目インコ科ボタンインコ属
体長:約13.5cm
寿命:7~15年
分布:アフリカ西部、(タンザニア、ザンビア、モザンビーク など)
ボタンインコの特徴(魅力)
ボタンインコの魅力はコザクラインコにとても似ています。
コザクラインコとよく比較されますが、一番の特徴は目の周りの白いアイリスリング。そしてコザクラインコと比べると少しだけ体が小さく、色合いが派手です。
コザクラインコと同じ魅力は以下の3つです。
- 種類が豊富
- べたなれになる
- 比較的安くて長生き
また、コザクラインコと同じ注意点は以下の3つです。ただし、ボタンインコは紙切りはあまりしないようです。また、コザクラインコより若干神経質なタイプが多いらしいです。
- 鳴き声が大きい
- 噛む力が強い
- 紙切り
詳細はコザクラインコのご紹介ページをご覧ください。^^;
ボタンインコの種類(原種)
ボタンインコの種類で代表的なものをご紹介します。
まず、ボタンインコには4種類の原種(野生種)があります。
- ボタンインコ(Nyasa Lovebird)
- キエリクロボタンインコ(Masked lovebird)
- ルリゴシボタンインコ(Fischer’s lovebird)
- クロボタンインコ(Black-cheeked lovebird)
このうち、一番上のボタンインコと、一番下のクロボタンインコは飼育用としてはほとんど流通していないようです。
ペットとして流通しているのはキエリクロボタンインコとルリゴシボタンインコ、またはその2種の交雑種か、他も混ざった交雑種とのことです。
ボタンインコ(Nyasa Lovebird)
まずは本家(?)ボタンインコです。
その特徴は顔・頭の赤い部分が広く、エリ部分は黄緑色です。
アフリカの南東部のザンビア、タンザニア、モザンビーク、マラウイなどに生息しており、マラウイのリウォンデ国立公園などが主な生息地らしいですが、野生の個体数はかなり減少しているようです。
IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストでは保全状況がNT(Near Threatened:準絶滅危惧)に指定されています。
また、繁殖が難しいらしく、日本ではほぼ見かけない種類です。
(↑)こちらの動画がボタンインコ (Nyasa Lovebird) らしいですよ。
クロボタンインコ(Black-cheeked lovebird)
クロボタンインコの特徴はその名の通り黒い顔とエリの部分が少しだけオレンジ色、額部分は黒ではなくこげ茶色ぽいです。
アフリカのザンビア南部に生息していますが、個体数は少なく保全状況がVU(Vulnerable:危急)に該当する絶滅危惧種となっています。
(※VUはNTの次に絶滅のおそれが高い)
この種を日本で見かけることはほぼないと思われます。
(↑)こちらがクロボタンインコ(Black-cheeked lovebird)。なんだかワイルドですね~。
キエリクロボタンインコ(Masked lovebird)
キエリクロボタンインコの特徴は顔から頭が黒色で、首の後ろから胸の下部までが黄色、おなかは黄緑、翼は緑色です。
野生での保全状況はLC(Least Concern:低懸念)でボタンインコ4種の中では生息数が多いようです。
原種の特徴は首の辺りが黄色だけで、オレンジ色がほとんど入っていないのですが、一般的に日本のペットショップで販売されているキエリクロボタンインコはたいてい首にオレンジ色が入っています。
この首がオレンジ色なのは次で紹介するルリゴシボタンインコとの交雑によるものらしく、よってペットとして販売されているものはたいてい交雑種のようです。
↑こちらが日本でペットのキエリクロボタンインコ。↓の動画の原種に比べると首の辺りが少しオレンジ色。とてもかわいらしいです。
(↑)こちらが原種のキエリクロボタンインコ(Masked lovebird)(この髭おじさんではありません、再生ボタンを押してくださいね!)首回りの色に着目!
ルリゴシボタンインコ(Fischer’s lovebird)
ルリコシボタンインコとも呼ばれます。日本のペットショップでボタンインコのノーマルと言えばほぼこの種類のことです。
ルリゴシボタンインコの特徴は顔から胸にかけてがオレンジ色、そして名前の通り腰が瑠璃(るり)色をしている点です。
原種はアフリカのタンザニア北部~中央部に生息しており、保全状況はLC(Least Concern:低懸念)ですが、数は減っているようです。
↑こちらはルリゴシボタンインコの野生の姿です。
羊毛フェルト作品
ボタンインコの種類(色変わり)
ここからは、ペットとして品種改良などで誕生した色変わりのボタンインコをご紹介します。
ボタンインコにもコザクラインコと同様にさまざまな色変わりの因子がありますが、ボタンインコの場合は原種が複数あるため、コザクラインコと比較するとさらにややこしいことになっています。
遺伝に興味をお持ちの方はしっかり調べると奥が深くて面白いと思いますが、遺伝にはあまり興味なければお好みの色の種類を選べばよいでしょう。
ダークグリーン(Dark Green)
ノーマル(原種色いわゆるワイルドカラー)にダーク因子(ダークファクター)が1つ入ると、ダークグリーンになります。
特徴は体の緑色が濃い緑色です。ただし、おそらくダークグリーンの個体を単体で見ても違いはあまり分からないでしょう。ノーマルと並べると緑が少し暗くて濃いことが分かる程度だと思われます。
※動画はみつけきれませんでした。(募集!)
オリーブ(Olive)
ノーマルにダーク因子が2つ入ると、オリーブになります。
特徴は体の緑色がオリーブ色(暗い緑みの黄色)ですす。
↑この動画ではノーマルとオリーブが一緒のケージに入っているので違いがよくわかります。
ブルーボタン(Blue)
ノーマルに対して、ブルー因子が発現したものがブルーボタンインコです。
ブルー因子はどのようなものかというと簡単に言うと黄色を除外する因子です。緑から黄色を抜き取るので青くなるのです。
よって緑色の部分は青に、オレンジ色や黄色い部分は白くなりますが、黒はそのまま残ります。
ブルーボタンインコの特徴は黒い頭にきれいな青い体、ピンク色のくちばしです。
一般的にブルーボタンとしてペットショップでみかけるのは、頭が黒いキエリクロボタンインコの色変わりブルーだと思いますが、頭の黒が薄いものはルリゴシボタンインコの色変わりブルーや、交雑種の色変わりだと思います。
ブルーは「常染色体潜性遺伝(常染色体劣性遺伝)」です。
(↑)こちらの動画はブルーボタンインコのトレーニング。ビフォーアフターが面白い!
コバルト ※コバルトブルー(Cobalt Blue)
ブルーボタンインコにダーク因子が1つ入るとコバルトブルーボタンインコになります。
特徴はブルーボタンより青い羽色が濃くて鮮やかなコバルトブルーです。
↑こちらがコバルトブルーのボタンインコだと思われます。かきかきしてもらって気持ちよさそう。
モーブ(Mauve)
ブルーボタンインコにダーク因子が2つ入るとモーブと呼ばれるブルーボタンインコになります。
特徴は青い羽色部分がかなり濃い藍色っぽい色です。
↑こちらはまだ雛ですが、モーブ。かなり濃い色ですね。
バイオレット(Violet)
バイオレットはバイオレット因子(バイオレットファクター)により発現します。しかしながらダーク因子を1つ持つことが発現条件になっています。
バイオレットの特徴はもちろん、羽色が鮮やかな紫色であることです。正確には青っぽい紫です。
バイオレット因子を1つもつとSF(シングルファクター)、2つもつとDF(ダブルファクター)といいます。
もちろんDF(ダブルファクター)のほうが紫色が強く出ますが、素人には2種類を並べてみないと分からないレベルのようです。
↑こちらは海外の動画ですが、バイオレットダブルファクターのペアとその子供です。すごくきれいな青紫色です。くちばしがまだ黄色い2羽が子供ですね。
パステル(Pastel) ※ヤマブキボタンインコ
さて、次はがらりと系統がかわりまして、まずはパステルです。
パステルは日本ではヤマブキボタンインコという名前で呼ばれていることが多いようです。
日本でヤマブキボタンインコと呼ばれる種類は、パステルだけでなく、次でご紹介するルチノー(イノ)など黒色が抜けた、オレンジやイエロー系のものをまとめてヤマブキボタンインコと呼んでいるようです。
パステル因子により、メラニン色素の約50%が減少したものであり、そのために特徴としては原種より全体的に黒系の色が薄くなり結果的にオレンジ色が強く出ます。
ルリゴシボタンインコのパステルとキエリクロボタンインコのパステルとでは、おそらくだいぶ色合いが違うのでしょうが、すみませんが筆者にはどう違うのか、どっちがどっちなのか見分けがつきません…
なお、パステル因子は「常染色体潜性遺伝(常染色体劣性遺伝)」のようです。
↑こちらがおそらくパステルのコ。確かにヤマブキ色な感じです。
ルチノー(Lutino) ※イノ(NSL Ino)
ルチノーはイノ因子によるもので、正確にはイノと呼ぶのかもしれません(がよく分かりません…)。
イノ因子はメラニン色素の90%程度を減少させるようで、これにより特徴は顔と頭部がオレンジ色、他は黄色、風切り羽は白になります。
ボタンインコのイノ因子はコザクラインコやオカメインコと違って「性染色体潜性遺伝(性染色体劣性遺伝)」ではなく 「常染色体潜性遺伝(常染色体劣性遺伝)」 とのこと。なのでNSL(Not Sex Linked)と付いています。(これが何に関係するかというと、性別による偏りがないということです)
なお、イノ因子の発現しているコは基本的に目が赤いようですが、パステルと組み合わさったパステルイノは目が赤くないとか…(不明確ですが)
↑こちらはおそらくルチノー。見事なまでに体色が黄色の美しいコなのですが、大暴れ中(笑)
シロボタン ※パステルブルー(Pastel Blue)
シロボタンインコは日本でも時々見かける、色変わりの中では人気の種類です。
この種類はブルーボタンインコにパステル因子が発現したものです。ブルーボタンからメラニン色素が50%程度減色することによって、顔の黒色が薄く白っぽくなっています。
なので、特徴はブルーボタンインコの顔が白っぽくなった感じで羽や背中は淡いブルーです。
ブルー因子もパステル因子も劣勢なので、狙って交配しなければ発現しにくいめずらしい種類です。
↑こちらのシロボタンのコはマメルリハと仲良し!
アルビノ(Albino)
次はアルビノです。アルビノと言えば特徴は真っ白な体に赤い目です。
ボタンインコのアルビノは主に、ブルー因子とイノ因子の両方が発現したもののようです。(他にも真っ白になる組み合わせがあるようです)
簡単に考えるとブルー因子により黄色・オレンジ色が除去され、イノ因子によって黒色、青色も除去されて、結果的に真っ白ということみたいです。
↑海外の動画です。(BGMがちょっと怪しい)。目が真っ赤なアルビノボタンインコ・・・アルビノがたくさんいますが風切り羽が茶色いのは汚れ?他にもブルーやコバルト、モーブがいますね。
国内の動画では成鳥で解像度が良いものが見当たらず・・・
その他の種類
ボタンインコには今回ご紹介をしていない種類がまだまだたくさんあります。
しかしながら、日本のペットショップで普通に手に入る種類は上記でご紹介したものだと思います。
日本ではコザクラインコに押され気味な感じのあるボタンインコですが、海外の動画ではボタンインコのほうが種類が多いのではないかと思えるほどたくさんあります。海外ではコザクラインコよりも人気があるのかもしれません。
調べたところではボタンインコの種類を構成する遺伝の因子には以下があるようです。(他にもあると思われますが、日本語では参考になる記事等が少なく、下記のものですら下にいくほど実在するのか、呼び方が正しいのかなど未確認です。)
- グリーン(Green)
- ブルー(Blue)
- ダーク(Dark)
- バイオレット(Violet)
- パステル(Pastel)
- イノ(NSL Ino)
- パイド(2種類)(Pied)
- ユーウィング(Euwing)
- オパーリン(Opline)
- ダイリュート(Dilute)
- パーブルー(Parblue)
- ミスティ(Misty)
- セラティ(Slaty)
- エッジ(Edged)
- ペール(Pale)
- ペールファロー(Pale Fallow)
これらの組み合わせの数の分だけ種類がありますのですごい数です。(組み合わせによっては発現しないものもあります)
これらの因子がルリゴシボタンインコとキエリクロボタンインコに組み合わされば、それだけでさらに2倍の種類になりますね。
今回、上にあげた中でパイド以降は紹介していませんので、またいつか別の記事で書きたいと思います。(少なくともオパーリンまでは確実に動画があります。)
なお、コザクラインコとルリゴシボタンインコの交雑種として、ヤエザクラボタンインコがいますが、これはまた別で記事としたい思います。
羊毛フェルト作品
最後に
調べてみるまでは、ボタンインコにもこんなにたくさんの種類がいるとは知りませんでした。
ボタンインコは全体的にカラーがコザクラインコより濃く鮮やかな色合いな感じがしましたが、どうだったでしょうか。
同じラブバード類でもコザクラインコと少し違う魅力がありそうですね。
この記事がボタンインコをペットに迎えることをご検討している方の参考になれば幸いです。
マメルリハはこちら↓
オカメインコはこちら↓








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